任意売却の基礎知識

破産手続き開始前・後の差押の効力は?

「破産手続き開始前・後の差押は有効か?無効か?」

 

先日、破産管財人からある物件の売却依頼を受けました。

 

具体的には、

平成30年7月 仮差押《一般債権者(=抵当権設定はしていない債権者)》

平成31年1月 破産開始決定(管財人選任)

という流れです。

 

一般的に差押・仮差押が入っている場合、所有者は自由に不動産を売却、賃貸できなくなります

処分する場合、仮差押をしている債権者の同意が必ず必要です。

 

しかし、所有者が自己破産手続きを行うとどうなるか?

 

差押等の強制執行手続きは、失効または中止(同時廃止の場合)になります。

また、自己破産開始決定通知は、その他の債権者も個別に破産者の財産を差し押さえることはできません

自己破産開始決定の強制執行についても同様に否認されることになります。

 

破産法では、「個別的権利行使を禁止して、債務者の財産等の適正かつ公平な清算を図る」ことを目的としています。

つまり、自己破産直前に、特定の債権者を優先して弁済(※)してしまうと、他の債権者への返済原資が減ってしまい、公平を欠く為、禁止されているのです。

(※そのことを、偏頗弁済(ヘンパベンサイ)と言います。)

 

また、破産法第42条第2項には、

『破産開始の決定があった場合には、強制執行、仮差押え等の実行の手続きで、破産財団に属する財産に対して既にされているものは、破産財団に対してその効力を失う。』

とあります。

 

つまり、せっかく差押登記をしても、一般債権者はその効力を主張することができず、破産管財人は自由に処分することが可能になります。

今回のケースはまさにそれです。

 

ただ、一つ問題があります。

 

任意売却の場合、

実質的に差押等の効力がなくても、裁判所や法務局の手続きが終わるまで、登記簿上に仮差押登記の記載が残ってしまいます

従って売買契約書には「仮差押権者の抹消登記については、決済日までに裁判所又は法務局の手続きが完了しないことがあり得ることを買主は了解するものとする。」という特約条項が付け加えられます。

要は、仮差押えの権利は既に法律上失効しているが、登記簿上の記載を抹消するには時間がかかるので、決済を先にしてください、と言うことです。

 

この差押登記を抹消する為には、

1)仮差押をつけた債権者に任意で協力してもらう

2)破産管財人が裁判所に対し、「裁判所による仮差押権者への効力消滅の通知並びに登記抹消」という内容の上申書を提出し、職権で抹消する。但し、任意売却の売買契約が先になされることが要件です。

が必要になります。

 

いずれ抹消できる登記とはいえ、先に決済することは何だか気持ち悪いですよね。

しかし、不動産売買及び破産法の実務上は、致し方ないことです。

 

買主様が購入にあたり融資を利用する場合、これらの内容を銀行融資担当者にも理解頂くことが必要になります。

なかなか普段実務で経験していない限り、担当者も「なぜ?」「完全な所有権にならないの?」となりますが、弊社では納得いくまで懇切丁寧に説明させて頂きます。

もちろん、銀行側の規定もありますので、全ての金融機関で取組できるわけではありませんが。

 

ちなみに・・・

抵当権や根抵当権に基づく担保権実行としての不動産競売は別除権の行使に該当するので,破産手続開始決定があっても失効・中止されることはないので注意が必要です。破産法65条1項)。

 

 

ウィズ・コネクションでは、ただ任意売却を成功させるだけではなく、心の安心を取り戻して、前向きな気持ちで人生を歩めるよう、お手伝いさせて頂いております。

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